〜「七月をもう一度」〜

　　中学部１年生の夏休みも

　　残り少なくなってきた８月、

　　ふとホワイトボードに目をやると、

　　なんだか違和感が……？

　　よく見ると、朝は１９日（金）だった

　　欄が、なぜか１９日（火）に！

　　火曜と金曜の部分を入れ替えていたので、曜日の並びが

　　妙に不自然に見えたのだ。

　　もしやと思って７月のカレンダーを

　　見てみたら、案の定７月１９日は火曜日で、

　　夏休みはちょうど

　　その週からスタートだった。

　　１９日を火曜日にすれば、

　　七月をもう一度やり直せる

　　と思ったみたい。

　　たんたんたら、魂胆見え見え（笑）。

　　そんなことしても、夏休みは、

　　巻き戻せないんだけどな。

　　　　　　　○

　「たんたん」は、なかなか頭がいい。

　楽しいエピソードだったので、書き留めておく。

　自閉っ子の記述を読んでいると、カレンダーが好きな子は多い。

　そして、カレンダーに予定を書き込んでしまう子がいる。

　カレンダーに予定を書き込むと、その行事が行われると考えるわけだ。

　それもなかなか楽しい考え方だが、「たんたん」は、「月」（夏休み）自体を戻してしまった

と言う。

　これも、なかなかに面白い発想だ。

　「たんたん」の気持ちは、とてもよくわかる。

　「知恵遅れ」？

　「稚拙」な発想？

　僕には、とても興味深いこと（知性）のように思える。

（この項、了）