〜こんにちは〜

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　　私から見ると「多数派も不思議だなあー」と思う。それは、なぜかと言うと、

　「こんにちは」と言われるとうれしいと思ったりするからです。正直なことをいう

　と、私は「こんにちは」と言われてもあまりうれしくないのです。どちらかという

　と「どうしよ」と思って困るのです（いつ、こんにちはと返事したらよいか、わか

　らないので）。どちらかというと、言わないでほしいのです。

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　とても面白いと思った。僕も子供の頃（本当は今でもだが）、「あいさつ」が苦手だったこ

とを思い出した。

　そうか。自閉の子は、「こんにちは」と言われても、嬉しいという感覚はないのか。

　自閉の子で、朝、登校してきて、「おはよう」と声をかけるのだが、顔を合わせてくれない

子がいる。ついつい面白いので、あいさつしてくれるまで、何度もすることがあるのだが、そ

のまま逃げてしまう。その子も、「どうしよう」と困っている感じなのかもしれないなあ、と

思って興味深かった。

　言われてみれば、確かに、「あいさつ」というのは、僕たちは、普通にしているだけのよう

な気がするのだが、「あいさつ」の中には、同時に「うれしい」の感情もくっついている気が

する。

　（この項、了）