いくら清潔にしていてもニキビが出やすい、大人になってもニキビが出たりひっこ

　んだりを繰り返しているのは、生まれつきの肌質と考えがちですが、そうではありま

　せん。

　　ニキビや吹き出物が増えるのは、皮膚に血液循環の障害が起きたり、もともと体に

　持っていた常在菌である化膿性の細菌に感染したときで、その発生には白血球の中で

　の顆粒球増加に原因があります。その点でもニキビや吹き出物は、リンパ球増加によ

　る副交感神経の過剰反応で起きるアトピー性皮膚炎とは異なります。

　　顆粒球の増加は、無理をしたり悩み事があって交感神経が優位になって起きるわけ

　ですから、もっと簡単にいうと、免疫システムが正しく働かなくなったときに、ニキ

　ビや吹き出物がやたら出るようになると理解してもいいのです。

　　そもそも思春期にニキビが多いのも、悩み事が多く、精神的に不安定な年代だから

　です。もともと年齢的に皮膚の新陳代謝が活発な時期に、精神の不安定さが重なるこ

　とで、ニキビが花盛りになるのです。

　　　　　　　　　　〇

　なるほど。

　僕も、ニキビは、「生まれつきの肌質」の問題なのかなと思っていた。

　だが、本来的には、交感神経が優位の状態になり、免疫システムがうまく働かなくなった時に

ニキビが出てくる、と考えればいいわけだ。それが、思春期には、悩みごとが多くなることで、

「ニキビ」が出やすくなる…。

　僕は、あまり思春期には「ニキビ」が出なかったのだが、やはり、ボーっとして生きていたの

が原因かもしれない。

（この項、了）